2010年6月17日木曜日

西寺 郷太 「マイケル・ジャクソン (講談社現代新書)」

一気に読んだ。これは素晴らしい新書。


語り起こしのような、タイトルだけで目をひくことだけに血道をあげるお手軽な新書が乱発されている昨今。

英知のカジュアルな凝縮とでもいうべき、新書の意義が失われつつある。

そんな中!
思いつきでもなく、思い込みでもなく、単なる勢いでもなく、愛情に基づいて、遂行を重ねて書かれたことの分かる良書。

いかにMJが生まれ育ち、過酷に育てられ、誤解をされ、晩年を迎えたか、愛情に満ちつつもフェアな目線で描かれる。

ジャクソン家の描写が秀逸で、かれを取り巻く家族とMJの関係が明らかになる。

白眉は彼の少年虐待疑惑を反証していくことに捧げられた一章。彼が無罪であったであろうことが信じられる。根拠が明確に、ステップを追って示されている。

また、後書きには、ライオネル・リッチーの「彼はほんとうに天使だったんじゃないかと思うんだ」 の一言の引用。涙。

ノーナ・リーブスももう一度聴かなきゃ!

0 件のコメント:

コメントを投稿